集客・営業

小さな会社がSEO業者に頼む前に、自分で確かめたい3つの基本

「SEO対策、月々数万円でお任せください」。営業を受けて、専門家に頼んだほうが早いかもしれないと思うことはあると思います。

ただ、その前に決めたいことがあります。どんなお客様に、何を調べたときに、自社を見つけてほしいのか。ここが曖昧なままでは、アクセスが増えても、受けたい仕事の問い合わせが増えるとは限りません。

SEOは、検索した人に自社のページを見つけてもらうための取り組みです。外注を考えるなら、まず自分で検索する、既存のページを書き直す、数字を見るための無料ツールを設定する。この3つから始めるのがよいと考えています。

外注する前に、自社で持っておきたい判断

どの地域の、どんな悩みを持つ人に来てほしいのか。自社の強みは、お客様の言葉でいうと何なのか。専門家と一緒に整理することはできますが、最後に判断するのは自社です。

ここを決めずに記事の本数だけを増やすと、検索から人が来ても、仕事内容と合わないままになりかねません。私たちが見たいのは、問い合わせと売上への貢献です。アクセス数は、その途中を確かめる数字として扱います。

「素人が悩むより、プロに任せたほうが早い」という考えにも理由はあります。制作や運用の作業を任せれば、自社の負担は減らせます。ただ、誰のどんな依頼を受けたいかまで、相手任せにはしない。この部分を持っておくと、提案を受けたときにも判断しやすくなります。

内容の薄い記事を大量に作る外注にも注意が必要です。Googleは、読者を助けることより検索順位の操作を主な目的にした大量のページ作成を、スパムポリシーで問題にしています。AIか人かという作成手段だけで決まる話ではありません。

2026年5月のコアアップデートも実施されていますが、個々の変更を「この書き方なら効く」と読み替えるのは難しいところです。自社の現場でわかったことを、検索する人の疑問に答える形で書く。私たちは、まずそこに時間を使いたいと考えています。

その1. 「地域名+業種+悩み」で検索してみる

最初は、お客様になったつもりで検索してみます。「柏市 外壁塗装」のような地域名と業種、あるいは「雨漏り 応急処置 業者」「請求書 手書き やめたい」のような悩みの言葉です。

思いつく組み合わせを10個ほど書き出し、自社が何ページ目に出るか、上位にどんなページが並ぶかをメモします。検索結果は場所や時期などで変わるので、そのときの状況を知るための記録です。

比較サイトやポータルサイトばかりなら、個社のページで上位に入る難しさがありそうです。同業他社のサイトが出ているなら、どんな疑問に答えているかを見てみる。「外壁塗装」のような大きな言葉と、「雨漏り 応急処置」のような具体的な悩みでも、結果は変わります。一般論で狙いを決める前に、自社の地域で確かめるわけです。

その後で自社のページを読むと、お客様が打ち込む言葉と、社内で使っている言葉のずれが見つかるかもしれません。ここが次に直す場所になります。検索メモがあれば、外注後の報告を見るときにも、何が変わったのかを考える材料が残ります。

その2. 1ページ1テーマ、客の悩みの言葉で書き直す

次は、いまあるページのタイトルと見出しです。最初から新しい記事を量産しなくても構いません。1つのページで、どの悩みに答えるのかを決めます。

たとえば「サービス紹介」を「外壁塗装の費用と流れ|◯◯市の施工例つき」に。「当社の強み」を「他社に断られた雨漏り調査、うちが受けられる理由」に。どちらも書き方の例なので、本文にその説明があり、実際に提供している内容であることが前提です。

会社側の分類名だけでは、読む人は自分の答えがあるか判断できません。「いくらかかる」「どこに頼む」といった言葉まで近づけると、ページの役割もはっきりします。

書き直しから勧めるのは、本業が忙しくても1枚ずつ進められるからです。新しい記事を書き続ける体制を作るより、手元のページに足りない説明を補うほうが、着手しやすい会社もあると思います。

検索で2〜3ページ目に出ていたページや、受けたい仕事につながるページから選んでみてください。施工例や現場での判断など、実際に仕事をしている会社だから書ける内容を一段落でも足します。タイトルに言葉を入れるだけでなく、開いた人が答えを得られるかまで見る作業です。

GoogleもSEOの基本ガイドで、読む人に役立つ内容や、内容を伝えるタイトルを勧めています。書き直せば必ず順位が上がるとは言えませんが、自社の仕事と検索する人の疑問を結びつける土台になります。

カードと鉛筆、拡大鏡を置いた机。お客様の言葉からページの説明を見直すイメージ。

その3. Googleビジネスプロフィールとサーチコンソールを設定する

最後に、Google公式の無料ツールを2つ確認します。

Googleビジネスプロフィールは、Googleマップや検索に表示される会社情報を管理するものです。地域で依頼先を探す人に向けて、営業時間、写真、サービス内容など、自社に該当する情報を正確に揃えます。登録だけで止まっているなら、通常の検索対策とあわせて先に見直したい場所です。

Googleサーチコンソールでは、自社サイトがどんな検索語で表示され、クリックされたかを確認できます。まず月に一度、「表示されているがクリックされていない言葉」を見る。そのページのタイトルと内容が検索する人の疑問に合っているか、先ほどの要領で確かめます。

クリックが少ない理由はタイトルだけとは限りません。表示順位なども見ながら、次に直す候補を探すために使います。記録が貯まれば、自社がどんな言葉で見つかっているかを、外注先にも具体的に伝えられます。

設定作業には、まず半日ほど時間を取ってみてください。アカウントや確認用の情報が揃っているかによって進み方は変わり、オーナー確認などの完了まで半日で済むとは限りません。設定後は、検索語を見ながら月に1ページ直すくらいのペースからでも始められます。

SEO業者に頼む前に自分でやる3つのステップと、その先の外注判断の図

外注してよいのは、いつか

3つに取り組んだうえで、次のような状態なら外注を考える意味があります。

  • 狙いたいキーワードと来てほしいお客様を、自分の言葉で説明できる
  • サーチコンソールで現状の数字を把握している
  • 検索結果の1ページ目に、自社では用意しきれない量と質の内容が並んでいる

何を補ってほしいかが見えたら、外注は進めやすくなります。逆に、営業電話に押されて「とりあえずお任せ」にすると、うまくいったかどうかを判断する基準まで曖昧なままです。

業者を選ぶときは、本数の前に「誰に、何と検索されたいか」を一緒に考えてくれるかを見ます。順位やアクセスだけで終わらず、問い合わせにつながったかまで見ようとしてくれるか。「検索順位を保証します」という言葉には慎重になりたいところです。順位を決めるのは検索エンジンで、外注先が約束できるものではありません。

「最新アルゴリズム対応」「AI時代のSEO」といった言葉だけでは、頼む理由にはなりません。検索する人の悩みに、どのページでどう答えるのか。その提案を具体的に説明してもらったほうが、判断できます。

Web集客全体の順番から考えたい方には、中小企業のWeb集客入門もあります。まず自分で1ページを見直して、どこから先に人手や知識が必要なのかを確かめてみてください。

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