お客様を増やすには、まず「新規・再依頼・紹介」のどれを増やす?
「お客様を増やしたい」と考えて、広告やSNSを調べ始める。その前に、今の仕事がどこから来ているかを一度見ておきたいです。初めて来た人からの依頼、以前のお客様からの再依頼、誰かの紹介。この三つでは、次にやることが違います。
たとえば、再依頼が多いのに過去のお客様へ連絡できる記録が残っていないなら、新しい広告を出すより先に、その記録を整えるほうがよさそうです。反対に、再依頼まで何年もかかる仕事なら、そこだけを増やそうとしても今月の相談にはつながりにくい。まずは自社の仕事の増え方を確かめます。
三つの入口を、重ならないように分ける
ここでいう「新規」は、初めてのお客様で、紹介を受けずに自社を知った依頼です。検索、看板、交流会、通りがかりなど、Web以外も含みます。「再依頼」は、以前に取引したお客様からの依頼。「紹介」は、取引先や知人など、誰かに勧められて初めて相談してくれた人からの依頼です。
紹介で来た人も、会社にとっては新しいお客様です。ただ、記録上は「紹介」に入れると、入口ごとの件数を足しても二重になりません。以前のお客様が、別の人に勧められてまた来た場合は「再依頼」にして、紹介があったことを備考に残します。この分け方は集計のための約束なので、社内で同じルールを使えれば十分です。
問い合わせの段階でわからないこともあります。無理に推測して振り分けず、「不明」のまま残してください。あとで本人に聞けたら直せます。
まず、直近の相談と受注を一行ずつ書く
期間は、手元の記録をたどれる直近3か月程度からで構いません。電話、メール、フォーム、店頭、営業先での会話を、同じ表に並べます。最初から顧客管理ツールを入れる必要はありません。
日付 | 相談内容 | 入口 | 知ったきっかけ | 結果 |
|---|---|---|---|---|
9月3日 | 設備の交換 | 再依頼 | 昨年も依頼あり | 受注 |
9月8日 | 店舗の修理 | 紹介 | 取引先からの紹介 | 見送り |
9月12日 | 見積もり相談 | 新規 | 店頭の看板 | 検討中 |
この表は架空の記入例です。実際の記録には、仕事を受けられる内容だったかも短く添えると役立ちます。仮に相談が10件あっても、自社の対応範囲外ばかりなら、その入口を増やす判断はしづらいからです。お客様の名前や紹介者の詳細は、この集計表に書き込まず、必要なら社内の適切な管理場所で扱ってください。
「どこで知りましたか」だけでは、最初の接点と最後に確かめた情報が混ざることがあります。紹介された後にホームページを見た人なら、入口は紹介、確認したものはホームページ。この二つを聞けた範囲で分けておくと、Webだけに成果を寄せずに済みます。
件数が出たら、次に使う時間を決める
三つを数えた後も、最も少ない入口を自動的に選ぶ必要はありません。件数に加え、受けたい仕事か、今の体制で対応できるか、次の依頼までどれくらい時間がかかるかを見ます。
再依頼が多く、連絡先や前回の内容が散らばっているなら、まず過去の取引記録を整理する。紹介が続いているのに「何を頼める会社か」を紹介者が説明しづらそうなら、対応範囲を一文にして渡せるようにする。新規の相談を増やしたいなら、どんな人がどこで自社を知ったかを確認して、今ある案内やホームページの不足から直す。どれも、今ある接点から始められる作業です。
ただし、数件だけでは偶然の影響も大きくなります。「紹介が1件減ったから失敗」とは決めず、同じ分け方で翌月も記録してみてください。相談と受注は別に数え、受注が少なければ、入口だけでなく相談内容や対応できなかった理由も振り返ります。
Webから知ってもらう方法を選ぶ段階になったら、中小企業のWeb集客入門で手段と順番を整理できます。今はまず、直近の相談を一行ずつ書き出すところから。空欄や「不明」が多ければ、それも次に何を聞くべきかを教えてくれます。